2020年3月24日、文部科学省は国公立大学に向けて「令和2年度における大学等の授業の開始等について」を通知した。新型コロナウイルス感染の拡大防止措置の実施や学事日程の編成等に際して留意を呼びかける内容となっている。

 通知は7項目に及び、「大学等における感染拡大の防止について」「学事日程等の取扱いについて」「遠隔授業の活用について」「授業料等の学納金に係る取扱いや学生の修学支援について」「留学生に関する配慮について」、学内での活動および私事渡航、就職活動など「学生に関する配慮について」「非常勤職員等の業務体制の確保に関すること」となっている。

 このうち遠隔授業の活用については、テレビ会議システムを利用して講義をリアルタイム配信し、教員と学生が互いに映像・音声等による質疑応答や意見交換を行う方法と、MOOCなどオンライン教材を準備して学生が期限内に受講し、課題提出や質問、学生間の意見交換等をインターネット等を通じて行う方法が例示された。いずれも学生は自宅など教室以外の場所においてPCや携帯電話からインターネットに接続し受講する想定だ。授業にあたっては「聴講の前後において、授業担当教員による説明等の指導を行う必要があるが、こうした遠隔授業の一部として、MOOC等の教育コンテンツを活用することも考えられる。」としている。

 また、新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校教育におけるICTを活用した著作物利用上の配慮については文化庁より著作権等管理事業者及び関係団体に対して事務連絡が発出されており、引き続き教育現場のニーズに応じた対応について検討を行っているという。

参考:【文部科学省】令和2年度における大学等の授業の開始等について(通知)(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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