神戸大学の白瀬敬一教授らの研究グループは、3Dプリンタ感覚で金属部品の加工ができる工作機械の試作機を開発しました。人工骨や歯科で使うインプラントなど、テーラーメイド製品を迅速かつ低コストで加工することが可能になると期待されます。
白瀬教授らは工作機械を知能化することで削る手順の組み立てを全て機械に任せてしまう方法を開発しました。作りたい部品の3Dデータをもとにコンピュータが工具の位置や姿勢を計算しながら逐次手順を組み立てることが可能であり、知識や経験を持った人間が行っていたプログラ厶作成が不要になると言います。これによって3Dデータさえあれば3Dプリンタ感覚で誰でも容易に金属加工ができるようになりました。
ものづくりにおける革新的な技術の開発は国を挙げて注力している分野でもあり、内閣府も戦略的イノベーション創造プログラムを実施しています。今回の成果はプログラムの一環として神戸大学で行われている研究テーマの一つであり、今回の成果は製造にかかる時間やコストを削減することに大きく貢献するものと期待されます。