東京都は大学生らの海外留学費用を支援する独自の新制度「東京グローバル・パスポート」を創設した。意欲ある学生の海外への一歩を支援するのが目的で、短期と中長期の2コースを設定する。所得制限はなく、生計維持者が引き続き1年以上都内に住所を有している、国内の大学等に在籍する学生が対象となる。

 募集するのは夏留学の短期コース250人、中長期コース100人。夏留学の短期コースは2026年7月20日から12月31日までに留学を開始し、留学期間が28日以上、4カ月未満。支援額は留学先の物価水準によって異なるが、アメリカの場合は最大90万円となる。別途、募集する春留学の短期コースでも250人を募る予定。

 中長期コースは留学開始日が2026年7月20日から2027年3月31日まで。留学期間は4カ月以上1年以内とする。支援額はアメリカへ1年間留学する場合、最大315万円(渡航費等準備金、授業料、現地活動費)。

 応募条件は2026年4月1日現在、30歳以下(2026年4月1日時点)の日本国籍を持つ国内大学在籍者で、一定の成績、語学力を有すること。生計維持者が1年以上都内に在住している必要がある。意欲ある学生をサポートするため、所得制限は設けない。ただ、語学学習だけの留学は対象外とする。他の海外留学支援制度との併給は不可。

 応募にあたっては在籍する大学のGPAなど基本情報と留学計画書のオンライン提出が必要となる。留学計画書は在籍大学等の指導教員や担当部署等に相談の上、作成する必要がある。留学計画には留学目的・目標に沿った探求活動が含まれている必要があり、その内容と充実度を意欲や主体性の裏付けとして審査の際に重視する。また、自己アピールポイントをまとめたA4サイズ1枚までの提出物も推奨される(任意)。

 応募申請は大学などを通じて行い、2025年12月ごろの開始を予定している。中長期コースは書面と面接審査のうえ、2026年6月に採否を通知する。出発前に壮行会や事前研修がある。留学の申込みに必要な応募マニュアルは、2025年11月に公開予定。詳細はホームページで確認のこと。

参考:【東京都】大学生等の海外留学費用を支援!「東京グローバル・パスポート」が始まります!

大学ジャーナルオンライン編集部

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