約20年にわたりデータサイエンス教育を先導してきた
同志社大学だからこそできた教育プログラム
「データサイエンス」という言葉自体もまだ世の中に浸透していなかった2005年、時代に先駆けて同志社大学で設置したのが、データサイエンスを教育の柱とする文化情報学部だった。文化情報学部設置後すぐに、全学部生が受講可能な全学共通教養教育科目にデータサイエンス科目を設置。既にこの時点で、現在必要とされている認定制度の要件を満たしており、随分先見の明があったと言っても過言ではないだろう。
「2005年の文化情報学部設置以降、約20年にわたり、他大学や日本の主だった企業や団体と連携し、『統計教育大学間連携ネットワーク(JINSE)』、『独り立ちデータサイエンティスト人材育成プログラム(DS4)』、『統計エキスパート人材育成コンソーシアム』など、国内のデータサイエンス事業を牽引していくようなプロジェクトに参画してまいりました。こうした土台となるデータサイエンス教育が同志社大学には既にしっかり根付いていたからこそ、今回の教育プログラムも大学内に浸透しやすかったのではないかと思っています」
2022年度からスタートした同志社大学の教育プログラム「DDASH」とは?
では、2022年度から同志社大学でスタートした、文系・理系を問わずすべての学生が履修可能な同志社データサイエンス・AI教育プログラム(DDASH)について詳しく見ていこう。
「DDASHの目標は、文理を問わず、デジタル社会の基礎である『数理・データサイエンス・AI』に関する知識・技能を身に付けること。そして、各自の専門分野での学修や社会生活でこれらを道具として活用し、新たな価値を創造できるようになることです。
DDASHはこうした目標に向かって、リテラシーレベルの『DDASH-L』、応用基礎レベルの『DDASH-A』、データサイエンス・AI副専攻の『DDASH副専攻』の3つのプログラムで構成され、必修科目は学生達がいつどこでも受講できるフルオンデマンド。必修科目にはデータを利活用している様々な分野の団体・企業から外部講師を招いた授業も開講しています。『DDASH-L』は、文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)の認定プログラムで、リテラシー学習のスタートダッシュをアシストする内容です。
『データサイエンス概論』を必修科目とし、『サイバーセキュリティ入門』や『論理的思考の基礎・応用』などの選択科目を含め、修了要件は計6単位以上を修得すること。次の『DDASH-A』は、文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)の認定プログラムで、『データサイエンス基礎』、『データエンジニアリング基礎』、『AI基礎』を必修科目とし、選択科目を含め、修了要件は計12単位以上を修得すること。そして『DDASH副専攻』は、『DDASH-A』の学びに加えて、各学部で開設している50科目以上の学部専門科目が選択科目に含まれ、学部の専門性を活かした体系的な履修を可能とし、エキスパートレベルである専門教育への学びに、よりスムーズにつなげることを目標としており、修了要件は計20単位以上を修得すること。
同志社大学ではこの3つのプログラムにおいて必要単位を修得し、発行を希望した学生に対し、学習歴のデジタル証明となる『オープンバッジ』を発行しており、就職活動時の大きなアピールポイントの一つになることでしょう」