AIロボティクスの知識と技術を
幅広く体系的に学ぶ
「ロボティクス」とは、ロボットを作るだけではなく、AI・情報技術を駆使してそれを動かすこと、社会の中で私たち人間とロボットが共生していくための幅広い技術。
すでに、ロボットは人型ロボット、産業用ロボットや医療用手術ロボット、車の自動運転など非常に幅広い分野で活用され、AIロボティクスの知識・技術を身につけたスペシャリストは多様な産業で活躍可能な貴重な人材だ。
「私が担当する予定の『知能ロボット未来論』では、学生たちに遠い未来ではなく、何年か先の近い未来のロボットについて考えてもらいます。大切なのは、いま何ができて、何ができないのかを明らかにして議論すること。机上の空論ではなく、現実を踏まえて実現に向けた必要な技術や手法を考えていきたいと思っています」
ロボティクス学科では、1年次から少人数によるゼミ系科目を設置して、徹底してAIロボティクスの専門知識を深める。企業との連携にも力を注ぎ、社会実装を念頭に置いた専門科目も用意されている。「オープンイノベーションプロジェクト」という講義では、大手メーカーや注目の情報系スタートアップなどから、第一線で活躍するエンジニアをはじめとする講師陣を招き、生の声に触れる。
「ロボティクス学科では、学生の知的好奇心をかきたて、ものづくりに向かえるような環境を提供します。ヒューマンロボットインタラクション(HRI)の分野で、先駆的研究者である小野哲雄教授や、企業でコミュニケーションロボットの音声AIを手がけたエンジニアなど、ロボティクス分野で経験豊富な教員が、ここ京都橘大学に集結し様々な研究を展開する予定で、私も今からワクワクしています」
文理融合の知の拠点「ACADEMIC TERRACE」
多様な交流を育むキャンパスへと進化
工学、人文、国際、教育、社会、心理、そして医療と多様な学部が1つのキャンパスに集まっている京都橘大学。
2026年に完成予定の新棟「ACADEMIC TERRACE(アカデミックテラス)」は、新設のデジタルメディア学部、ロボティクス学科、臨床工学科の教育研究拠点となる他、各層毎には屋外へと開かれた緑溢れるテラス空間「コモンズ」を設置。学生・教職員だけでなく訪れる全ての人々との多様な交流が生まれていくことも期待される。
AIロボティクスは多様な分野と連携することでさらに応用先が拡大し、製造業に留まらず、医療や介護、農業や漁業など、様々な業界からも注目されている。
「今、医療系学部と介護施設で話し相手になるロボットやアプリを開発する研究を進めています。人文系学部とは、短歌を書き記すロボットの開発に挑戦しようという話も出ています。他にも面白そうな研究テーマがたくさんあります。学生には、ぜひ学部の枠を超えて研究に取り組んでほしいと思っています」
京都橘大学工学部 教授 情報学教育研究センター長
松原 仁教授
東京大学大学院情報工学専攻博士課程修了。 通商産業省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)、公立はこだて未来大学教授、 東京大学教授を経て、2024年4月から京都橘大学教授。 専門は人工知能。ゲーム情報学、観光情報学研究に取り組む。 人工知能学会元会長、情報処理学会副会長。 『AIに心は宿るのか」(集英社インターナショナル)など著書多数。
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