東京大学大学院 農学生命科学研究科「健康栄養機能学」社会連携講座、日本食品科学研究所とくら寿司株式会社は、2019年7月より、科学的なアプローチで数値化されたデータを基にさらなる美味しさや健康を追求していく分析を開始した。

 くら寿司では、創業当時から「安心・美味しい・安い」をコンセプトに、店舗で取り扱う200種類以上のすべての食材において、化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料の四大添加物を使用せず、食品そのものの素材・品質・味わいにこだわっている。外食産業を取り巻く環境が日々変化するなか、消費者により良いものを提供すべく、今回の分析が実現した。

 「おいしいものは、体にいい。体にいいものは、おいしい。」をテーマにスタートした分析の第一弾は、くら寿司で年間約7,000万皿を販売するナンバーワン商品「熟成まぐろ」の最適な熟成時間。くら寿司のセントラルキッチンにて室温や湿度を一定に保った中で、温塩水の濃度、水温を厳密に管理したまぐろの赤身の部分を0時間(熟成していない状態)から24時間、36時間、48時間、72時間、120時間それぞれ熟成させた。それらを再凍結して東京大学に運び、おいしさに影響を与えるグルタミン酸やイノシン酸などの濃度を測定し、その数値をもとに熟成にともなう旨みの成分と香り成分の推移などを総合的に検討し「美味しさの最適ポイント」を日本食品科学研究所の眞鍋教授が考察した。

 測定の結果、48時間後に旨み成分が140%にアップしたことから、最もうまみ成分のバランスがいい熟成時間を48時間と導き出した。この結果をうけ、まぐろの熟成時間を36時間から、48時間に変更し「極み 熟成まぐろ」として11月8日から販売を開始した。

参考:【くら寿司株式会社】くら寿司が、東京大学大学院 農学生命科学研究科と“おいしさ”を科学的に追求する分析を開始

大学ジャーナルオンライン編集部

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