2021年8月27日(金)、埼玉工業大学は「南三陸1dayオンラインワークショップ」を開催する。東日本大震災から十年を機に、学生17名がオンラインで参加し、復興を遂げる「宮城県南三陸町の今」を体験を通して学ぶ。
当日は「震災学習」と「ものづくり体験ワークショップ」の2部構成で、コロナ禍により被災地へ直接訪問することが難しい状況が続く中、新しいスタイルの復興支援活動を目指す。
震災学習では南三陸町と中継を結び、「震災から10年、復興への歩み」をテーマに震災時のできごとや体験談を聴いて学びながら、南三陸町の現在を観察する。
ものづくり体験ワークショップでは南三陸町の基幹産業の一つである「林業」に焦点を当て、東京2020オリンピック・パラリンピックのスタジアムとなった国立競技場建設にも使用された南三陸杉について学び、スプーンやフォーク作りを体験する。これは、リモートで多数の学生が参加できる新たな試みで、特に大学1、2年生に参加機会を提供する。
ファシリテーターを務める松浦宏昭准教授は「私は、2011年3月の東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町の方々との交流や教育の視点から、2014年夏以来定期的に現地を訪問して支援活動を実施しています。現地で学ぶ機会が激減した学生の皆さんに、旅の気分を味わってもらいつつ、オンラインでの学びの可能性に触れてもらえればと思い、今回企画しました。これまでの経験を活かし、withコロナ時代の新たなオンライン体験型イベントを目指します」とコメントしている。
なお、今回の企画は東北再生「私大ネット36」(会長:松川聖業、事務局:大正大学)が後援している。東日本大震災後の復興にあたり、今後10年間にわたって、教育的視点から支援活動を行っていくため発足した団体で、加盟校がゆるやかに連携しながら、自由で独自性のある活動を実施できる環境を創出していくことを目的に活動している。