東京大学大学総合教育研究センターは、2017年1月10日より、これまでUTokyo OCWに掲載してきた東京大学の正規講義などをより学びやすくして公開する「UTokyo OpenCourseWare x (UTokyo OCWx)」の運用を開始すると発表した。
2001年にマサチューセッツ工科大学がオープンコースウェア事業(OCW=大学で正規に提供された講義とその関連情報のインターネットでの無償公開活動)を発表して以降、2012年にはedXやCourseraが設立され、大規模公開オンライン講座(MOOC=講義をオンラインで無料で公開し、修了者に修了証を発行する)の動きは世界的に広がっている。
東京大学でも2005年にOCW事業を導入し、2013年9月からは、日本で初めてCourseraで2コースを提供、2016年には全10コース、登録者数は世界185か国以上から累計32万人を超える規模となっている。今回の「UTokyo OpenCourseWare x」は「OCWx」という新しいコンテンツ形式を採用。これまで「大学知の開放」事業で積み重ねた知見をもとに運用を開始する。
公開するコンテンツは、これまで「UTokyo OCW」に掲載してきた東京大学の正規講義、および東京大学がすすめる他大学のOCWコンテンツをより学びやすく再編集したもの。OCWコンテンツを基にすることで、講義としての質の高さを維持し、場所や時間を選ばない、より学びやすいツールとしただけでなく、学習確認のための短い問題(課題)も提供する。このような形をとることで、より多くの人に東京大学やその他の講義を体験してもらいたいという考え。
今後東京大学では、この事業に関連してマサチューセッツ工科大学のGilbert Strang 教授を招聘し、1・2年生向け、および3・4年生向けの講義を行う。この内容は、東京大学大学総合教育研究センターが開発した国際連携講義システムを用いて複数の大学に配信され、後日「UTokyo OpenCourseWare x」で一般へも配信する。