2016年春に卒業を予定する大学生、大学院生の就職で、インターンシップ(就業体験)を選考の一環と考える企業が42.5%に上ることが、人材サービス会社アイデム(東京)の調査で分かりました。大学生の就職活動時期が4カ月「後ろ倒し」され、8月1日から面接など選考を始めることになっていましたが、早い時期に学生を囲い込もうとする企業の意識がうかがえる結果といえそうです。

調査は6月、1,000人の新卒採用担当者からインターネットを通じて回答を得ました。それによると、インターンシップを選考の一環とした企業は42.5%で、2014年6月の調査に比べ、9.8ポイント増えました。インターンシップに参加した学生が採用選考に進んだ企業は88.3%に達し、参加学生に内定を出した企業は90.7%に上っています。

エントリー、応募受付の開始は、採用広報解禁日の3月1日以前に37.1%が済ませており、「後ろ倒し」を無視して従来通りのスケジュールで4月に面接、5、6月に内定を出す企業が多かったことが分かります。「後ろ倒し」を守って採用活動をする企業は、8月以降に面接、選考、内定出しがピークを迎えるため、採用活動の長期化も明らかになりました。

採用活動を9月末までに終えたい企業は、従業員1,000人以上の大手で58.8%、それ以下の中小企業では5割を大きく下回りました。中小企業の場合、早めに内定を出していても今後、大手の採用試験合格者が辞退することも予想され、採用活動が年内、もしくは年度内いっぱい続くことも考えられます。

出典:【株式会社アイデム 人と仕事研究所】2016 年就職(採用)活動に関する調査 -中間報告

大学ジャーナルオンライン編集部

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