文部科学省は2022年度大学入試で新型コロナウイルス感染症の影響を受けた受験生に対し、追試験の実施や受験料を徴収せずに別日程への振り替えを大学側へ要請していることを踏まえ、定員管理を柔軟化する方針を全国の国立大学法人学長、学校法人理事長に通知した。

 文科省によると、特例扱いは2021年度入試に続く措置。国立大学は入学定員を大幅に超過したり、不足したりすると運営費交付金を減額される。私立大学は経常費補助金が不交付になったり、減額されたりする。

 しかし、2022年度入試では受験生に公平な受験機会を与えるため、追試験や別日程振り替えを実施するよう求めていることから、大学側の定員管理がかなり難しくなる見通し。そこで、追試験などで合格した受験生は入学定員に含めない例外的な扱いとし、追試験などで合格者が増えても交付金や補助金が減額されないようにする。

 また、文科省は2022年度大学入学共通テストの追試験について、全都道府県に会場を設置する方針を全国の国公私立大学長、都道府県知事、都道府県教育委員会教育長、政令指定都市教育委員会教育長らに通知した。新型コロナの感染状況を踏まえ、特例として実施するとしている。

参考:【文部科学省】令和4年度大学入学者選抜における追試験等受験者の定員管理に係る国立大学法人運営費交付金及び私立大学等経常費補助金の取扱いについて(PDF)
【文部科学省】令和4年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの追試験の試験場の規模について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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