龍谷大学は、生理用ナプキンの無料化を実現するサービス「OiTr(オイテル)」を提供するオイテル株式会社と相互に連携し、ジェンダーギャップ、経済的格差の解消に向けた取り組みを推進する連携協定を締結した。2021年度中にはキャンパス内のトイレ合計約700カ所に「OiTr」を設置予定で、関西の大学で初めての試み。
15~24歳の女性2,000人を対象に行われた「日本のユース女性の生理をめぐる意識調査(国際NGOプラン・インターナショナル)」によると、経済的、心理的な理由、知識不足により「生理用品を購入できなかったり、ためらったりした」女性が3分の1以上にのぼった。
また、2020年11月に開催された『龍谷大学社会起業家育成プログラム2020』では、大木優芽さん(文学部2年生)らのチームが「生理の貧困」に関するビジネスアイデア(「生理に関する正しい情報発信」)を発表し、この課題解決に向けた提案がなされた。
7,743名の女子学生(2021年5月1日現在)が在籍する龍谷大学では、このような意識調査の結果や学生からの提言などを受け、2021年6月、学内に「生理の貧困を解決するためのワーキンググループ」を設置。第一弾の取り組みとして、生理用ナプキンの無料化を実現するサービス「OiTr」を、関西の大学で初めて導入することにした。
「OiTr」は、個室トイレ内に設置され、トイレットペーパーのように生理用品を常備し、無料で提供するサービス。大学に訪れるすべての女性の生理用ナプキンに係る経済的負担を軽減することを目的に、2021年度中には3キャンパス内、合計約700カ所のトイレに設置する予定だ。
今後、龍谷大学ではオイテル株式会社とともに学内外に活動を広げ、キャンパス近隣の学校や地域等への設置支援や、学生を中心とした女性の生理等に関する教育コンテンツの開発、男性用トイレへの設置拡大など「誰一人取り残さない社会づくり」の実現を目指す。