公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長:ライズコーポレーション株式会社)は2017年3月23日、2017年度の新入社員の特徴を「キャラクター捕獲ゲーム型」と命名し、発表した。
「キャラクター捕獲ゲーム型」と命名された理由は、「キャラクター(就職先)は数多くあり、比較的容易に捕獲(内定)できたが、レアキャラ(優良企業)を捕まえるのは難しい」など、昨年2016年夏大流行したスマートフォン片手に外に出て歩き回るゲームの特徴に当てはまるということだ。
就職活動の様子に関しても、リクルートスーツを着てスマートフォンで情報収集しながら説明会から説明会へ、インターンシップからインターンシップへと歩き回る姿は、このゲームに熱中した人々の姿を思い起こさせると表現。
また、「すばやく捕獲(採用活動の前倒し)するためにはインターネットやSNSを駆使して情報収集し、スマートフォンを片手に東奔西走する。必死になりすぎてうっかり危険地帯(ブラック企業)に入らぬように注意が必要」など、ゲームの特徴と当てはまる。
2017年度入社組の就職活動は、2016年度から引き続き新卒の採用に積極的な企業が目立った。厚生労働省と文部科学省による調査「大学等の卒業予定者の就職内定率(2月1日現在)」によると、大学生の内定率は90.6%と前年同期比2.8ポイント増。スケジュールが前倒しになった影響もあるが、リーマンショック前の水準を上回り、2000年以来最も高くなったと発表している。
また、就職活動生においては、就職先の条件として異常な長時間勤務やパワハラのないことを重視する傾向が見られたが、面接の場でそれらを質問しづらい雰囲気が今なおあり苦労させられた。
同研究会は、若年者の就労支援の専門家や教育の専門家などで構成。学校の就職活動担当者や、企業の採用関係者の協力を得ながら、新入社員の特徴や就職活動の動向などについて調査研究を行っている。