コロナ禍が長引く中、若者の間で無気力感が増加していることが、日本赤十字社のアンケート調査で分かった。高校生の43%、大学生・大学院生の49%が無気力感を訴えているほか、高校生の28%、大学生・大学院生の35%が孤独から来る不安に悩まされている実態も浮き彫りになった。

 調査は2021年12月、全国の男女600人を対象にインターネット上で実施した。内訳は高校生、大学生・大学院生、高校生の保護者、大学生・大学院生の保護者、高校教員、大学教員それぞれ100人ずつ。

 それによると、2020年4月の最初の緊急事態宣言から2021年9月の宣言解除までの間に起きた若者の心の変化では、「生きていることに意味を感じない、死を考えている」と答えた人が高校生18%、大学生・大学院生10%、「自分に価値を感じない、他者から必要とされない」と答えた人が高校生27%、大学生・大学院生20%に上った。

 高校生の42%は将来の受験や就職活動で苦労すると予想し、大学生・大学院生の31%は進学先や就職先で評価されないのではないかという不安を抱えていた。しかし、保護者に相談するケースは少なく、「相談を受けていない」と答えた人は高校生の保護者で79%、大学生・大学院生の保護者で84%に達した。

 若者が抱く不安では、新しい人間関係の構築が高校生30%、大学生・大学院生33%と最も多かった。次に多かったのがコミュニケーションスキルが身に付かないことで、高校生の30%、大学生・大学院生の27%が回答している。

参考:【日本赤十字社】若者の半数が「何もしたくなくなる、無気力」な気持ちに変化 3人に1人が「関係構築」「対人スキル」への影響を不安視

大学ジャーナルオンライン編集部

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