Archaeology: More precise age for earliest known human fossils from Ethiopia estimated

 
エチオピアで出土したキビッシュ・オモ1号の化石は、アフリカ東部で最古のホモ・サピエンスの化石として知られているが、これまで考えられていたよりも3万6000年以上古いものである可能性が生じたことを報告する論文が、Nature に掲載される。この化石人類は、少なくとも約23万3000年前のものと推定されたが、この時間スケールは、現生人類の進化に関する複数のモデルとの一致度が高くなっている。

オモ1号の化石は、これまで約19万7000年前のものと推定されていた。この年代推定は、火山噴火の時期に対応した火山灰層を研究することによってなされたが、疑問が投げかけられてきていた。今回、Céline Vidalたちの研究チームは、オモ1号が出土した堆積層を覆っていた火山灰層を再調査して、この火山性堆積物が、エチオピアの大地溝帯のシャラ火山の大規模な爆発的噴火に関連していることを明らかにした。Vidalたちは、こうした分析によって、この火山灰層の下にあったオモ1号の化石の年代を約23万3000(±2万2000)年前と正確に推定した。この年代は、現生人類の進化モデルの大部分と一致している。これらのモデルによれば、人類は、約35万~20万年前に我々の最も近縁な祖先から生じ、分岐したと推定されている。

Vidalたちは、オモ1号の年代について強固な上限を導き出すために新たな研究を行う必要があると結論付けている。また、さらなる分析によって、ヘルト人の化石の年代も確認できると期待されている。ヘルト人の化石は、エチオピアで発見されたホモ・サピエンスの初期の化石で、一般に16万0000~15万5000年前のものと報告されており、これまでの理解とは異なり、オモ1号の化石とは異なる火山灰層の下に存在していることが明らかになったからだ。

doi:10.1038/s41586-021-04275-8
英語の原文»
 
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

 
※この記事は「Nature Japan 注目のハイライト」から転載しています。
転載元:「考古学:エチオピアで出土した最古のヒト化石の年代推定の精度が高まった
 

Nature Japan

ネイチャー・ジャパン株式会社は、研究、教育、専門領域において世界をリードする出版社であるシュプリンガー・ネイチャーの一部です。1987年5月の設立以来、ネイチャー・ジャパン株式会社は、科学誌Nature の日本印刷や科学に関するプレスリリースの配信、学術ジャーナルや書籍の販売およびマーケティングなど、出版活動に関わる業務全般を執り行っています。また、大学、研究機関、政府機関や企業のパートナーとして、各機関の特徴を打ち出すためのカスタム出版やメディア制作、ブランディングや研究活動を世界に向けて発信するための広告やスポンサーシップサービスを提供しています。アジア太平洋地域の主要な拠点の1つとして、国内はもちろん、シンガポール、韓国、東南アジア、オセアニア、インドに向けて幅広い事業活動を展開しています。