教師、教育者、生徒向けのリソースおよびコンテンツの出版社であるシュプリンガー・ネイチャーは東京大学と共同で、2022年3月29日にオンラインシンポジウムを開催する。テーマは「エネルギーシステムから考える持続可能な開発目標間の関係」。

 これまでにもシュプリンガー・ネイチャーと東京大学はSDGsに関するシンポジウムを共催しており、今回はその3回目。日本の研究者、Nature Energy編集長およびシュプリンガー・ネイチャーのジャーナル方針・戦略ディレクターが集まり、学術界、ビジネス、市民、政策の関係者とともに持続可能な未来のために必要なエネルギーシステムについて議論する。

 当日は基調講演、研究発表およびパネルディスカッションの三部構成を予定しており、基調講演は、東京大学の瀬川 浩司教授およびシュプリンガー・ネイチャーのジャーナル方針・戦略ディレクターであるEd Gerstner(エド・ガーストナー)氏が行う。

 研究発表は、九州大学大気海洋研究所の林 灯教授、東京大学の杉山 昌広准教授とMuhammad Aziz(ムハンマッド・アズィッズ)准教授、京都大学のGregory Trencher(グレゴリー・トレンチャー)准教授およびNature Energy のNicky Dean(ニッキー・ディーン)チーフエディターがエネルギー研究に関する知見について紹介する。

 パネルディスカッションは、上記の発表者全員が参加し、東京大学の高村 ゆかり教授がモデレーターを務める。SDGs実現に向けた研究のあり方に関する活発な議論を行い、社会的な意義が高く、インパクトのある効果的な解決策を模索していく。エネルギーシステムやサステナビリティ研究に興味があれば誰でも事前登録により無料で参加できる。

 開催にあたって、東京大学の藤井 輝夫総長は「異なる背景や専門知識を持つ人々が集い、同じ問題について話し合うことで、新しいアイデアを生み出す豊かな土壌ができます。対話と信頼の相互連環こそが、新たな未来を切り拓くと信じています。昨年9月に公表した、東京大学の新たな基本方針であるUTokyo Compassでは、グリーントランスフォーメーション(GX)を行動計画の柱の一つに位置付けています。日本の国立大学として初めて、国連気候変動枠組み条約事務局(UNFCCC)が展開する、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを達成するための行動を呼びかける国際キャンペーン『Race to Zero』に参加するなど、GXの実現へ向けて具体的な取組みに着手し始めております。シュプリンガー・ネイチャーと東京大学の双方が、社会に幅広くインパクトを与えてSDGsを達成するためには、パートナーシップと、超学際的な協力と、包摂性が必要であることを強く認識しています」とコメントしている。

シンポジウムは3月29日(火)、日本時間の16:30–19:30にZoomを用いて無料で開催する。使用言語は英語で、日本語への同時通訳も行う。参加希望者は同社イベントページから申し込む必要がある。

参考:【シュプリンガー・ネイチャー】SDGsシンポジウム2022:エネルギーシステムから考える持続可能な開発目標間の関係

東京大学

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