同学部の定員は100名で、「応用生命コース」「食料科学コース」「生物生産システムコース」を設置。医食、農工、医工など多様な業種との連携を可能にし、これらを支える国際的な人材の育成を目指します。各コースには、本人の希望と成績等により2年前期から配属。卒業後は、就農や起業といった進路も選べるよう、農業経済学の教員を配置し、若い就農者を支援する制度などの情報発信にも力を注いでいく予定です。また、同大学は徳島県石井町の県有地に農場の整備を進めており、産学官連携の拠点として県や地元企業との共同研究や交流にも力を入れていきます。
同大学の香川征(すすむ)学長は「地域を支える国立大学としての使命を果たすため、地域や社会が必要とする人材の育成に一層努めていく」と語り、同県の飯泉嘉門知事も「全国初の6次産業化人材を育成する学部が認可され、大変喜ばしい」と語っています。
(※1)6次産業:1990年代半ばに今村奈良臣氏(東京大学名誉教授)が提唱した造語で、「1次産業+2次産業+3次産業=6次産業」という考え。1次産業(農林漁業)の従事者が主体的かつ総合的に2次産業(製造・加工)や3次産業(卸・小売・観光)に関わることによって、加工賃や流通マージンなどの付加価値を農業従事者自身が得て地域の農業を活性化させるということ。