日本英語検定協会は、4技能型アカデミック英語能力判定試験「TEAP(ティープ)」の2017年度の第1回の総志願者数が2016年度の第1回より、3,360人増の8,099人であったことを公表した。

 「TEAP(ティープ)」とは、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を測るテストで、高校3年生を対象とした大学入試を想定して開発されたもの。構成は日本の「大学教育レベルにふさわしい英語力」を測るうえで適切な設計となっており、テスト内容はすべて大学教育(留学も含む)で遭遇する場面を考慮して作成。難易度の目安は、英検準2級~準1級程度。

 今回の「TEAP(ティープ)」の志願者の増大は、文部科学省が、英語教育改革の柱として「4技能化」を掲げ、2020年に向けた大学入試改革で、4技能を総合的にバランスよく評価するための外部検定試験を導入する方針を明確にしていることも背景となっているようだ。

具体的には、
①全国で英語の外部検定試験を入試に導入する主要大学が増加し、また、4技能のスコア提出を受験生に求める大学が増えたこと。
②TEAPを採用する大学の増加に伴い、受験生にとっても外部検定試験で求められる基準スコアを取得すれば、第一志望と併願校のいずれにも出願しやすくなり、この併願パターンの活用が広がっていること。
③高等学校など団体単位での申し込みが増加、また大学等が主催する個人向け TEAP 関連の説明会への参加者が増えるなど、TEAPへの関心度が高まり認知度が上がっていること。

日本英語検定協会では、以上の3点が主な理由となって、2016年度同回比170%(3,360人増)の8,099人まで志願者数が伸びたことを分析している。

大学ジャーナルオンライン編集部

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