福島大学行政政策学類の大黒太郎ゼミは、福島大学生の日常を台湾の友人たちに伝える新書版冊子「福島の学生から台湾の友人たちへ-私たちの福島生活31のストーリー」を発刊した。日本語と中文の台湾繁字体でつづった200ページを超す内容で、日本国内と台湾で配布する。

 福島大学によると、つづられたのは、学生たちの日々の暮らしに顔を見せる東日本大震災被災地としての福島の姿や、ゼミ活動を通じて学生たちが進める復興への取り組み、福島の食と農、地域活動、国際交流など。

 福島大学行政政策学類と台湾の交流は2019年、福島大学行政政策学類の学生たちが台湾の台北を訪問したのをきっかけに始まった。以来、新型コロナウイルスの感染拡大で相互訪問が難しくなるまでの間、台湾から3グループが福島を、福島から2グループが台湾を訪れ、友情を深めてきた。

 お互いにより深く理解することが友人関係の基礎だが、福島には東日本大震災の傷跡が残り、被災した人々が近くにいる点が他の地域と異なる。学生たちも楽しく過ごす日常のすぐ近くで厳しい被災地の現実を目にしている。そこで、大黒ゼミでは特殊な事情を抱える福島の学生たちの日常を台湾の友人たちに詳しく知ってもらおうと、福島大学生の日常を31のストーリーにまとめて冊子を作製した。

参考:【福島大学】福島と台湾の交流を一歩前へ『福島の学生から台湾の友人たちへ-私たちの福島生活31のストーリー』の発刊(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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