東京都新宿駅西口にキャンパスを構える工学院大学は、各分野での専門性を生かしてエリア防災研究を進めており、新宿西口地域と合同で行う防災訓練事業が今年で10年目を迎える。今月2017年11月は、工学院大学を会場に「防災WEEK 2017」などのイベントが開催される。
工学院大学は新宿区が掲げる「新宿ならでは防災」を具体化するために、建築学部と情報学部の技術を中心に、「逃げる必要のない都市」の実現を目指した様々な取り組みを実施。また、東日本大震災時での経験を踏まえ、災害時に混乱せずに応急活動を行える人材を育成するため、防災訓練事業には多くの学生らが積極的に参加している。
工学院大学の専門性を活かした研究開発としては、ドローンを活用した避難誘導を実現するための実証実験や、避難所開設のためのキット、自立移動式災害応援支援ユニット「D-ZEV」などがある。このような高層化・深層化が進む新宿西口エリアならではの防災対策への取り組みは、世界中の大都市で広く活用・応用されることが期待されているという。
防災イベントは、2017年11月6日(月)~22日(水)まで、工学院大学新宿キャンパスにおいて「防災WEEK 2017」が開催。建築学部の久田嘉章教授による講演「長周期地震動関連の社会動向」や、防災コミュケーションツールが紹介される催しなどを予定している。11月8日(水)には「西口地域地震防災訓練」が西口イベント広場と工学院大学などで開催され、11月28日(火)には「学園総合防災訓練」が工学院大学で行われる。