茨城大学では、2024年4月に、学部相当の教育組織「地域未来共創学環(仮称)」を設置することを構想している。
「地域未来共創学環(仮称)」は、ビジネスとデータサイエンスを中心とした分野・文理横断的な学びから、地域課題の解決や、新たな価値創出に挑戦する実践的な人材の養成を目的としている。学部の垣根を越えた連携のもとに実現する学部横断的な教育課程である「学部等連係課程」の制度に基づき開設するもので、茨城大学の人文社会科学部・工学部・農学部の3学部の授業を中心にカリキュラムを構成する。
学生自身が強い関心をもつ社会課題に関連した授業科目等を自ら選択できる「課題先行型」、連係3学部(人文社会科学部、工学部、農学部)の授業を中心に構成された「文理・分野横断型」のカリキュラムを大きな特徴とし、大学での学びと学外での実践の中で、学生自身が追究する社会課題の解決に即した専門性を高めていく。入学定員は40名。卒業に際しては学士(学術)の学位を授与する。
学修の核となるのは、ソーシャル・アントレプレナーシップ、ビジネス、データサイエンスの3点。ソーシャル・アントレプレナーシップとは、社会・地域の課題解決に向け、他者と協働しながら課題解決の当事者として主体的にチャレンジする姿勢のことで、これらを学ぶことで、多様な地域課題の解決に資する姿勢、知識・能力を養成する。
また、在学中に地域の企業・自治体の業務に携わりながら大学で学んだ知識・能力を実践する「コーオプ教育(長期有給実習)」も導入。実際に企業などの現場の課題に直に触れながら学ぶことで、専門知識に裏打ちされた高い実践力と課題解決能力を養成する。
さらに、「地域未来共創学環(仮称)」では「地域と創り、地域と育てる」というコンセプトを掲げており、具体的には、大学・地域が一体となって教育を行い、地域から求められる人材を持続的に輩出するような共創教育体制を構築する。カリキュラムや選抜方法についての詳しい情報は、今後、茨城大学ホームページなどで随時発表する予定。