文部科学省は大学入試での不正行為防止について、全国の大学や教育委員会に文書で通知した。SNSなどを通じて外部の人に解答を依頼するケースについて分かりやすく解説した内容で、大学や教育委員会からも一般に周知するよう求めている。

 文科省によると、文書は文科省大学教育・入試課名。不正に関与させられる事例として、時間内に解答を返信してほしいとする要請を受けたり、SNSや匿名掲示板に投稿された問題に解答したりすることなどを挙げた。特に大学入試の期間中は注意が必要としている。

 さらに、不正行為が実行されれば、入試の公平性や公正性が損なわれ、周囲の受験生に影響を与えるだけでなく、不正行為と知りながら協力した者には刑事罰が科せられる可能性があることを強調している。

 2021年度の大学入学共通テストで受験生が外部に試験問題を送信し、これを受け取った大学生が不正行為と知らずに解答を返信していたことから、文科省は再発防止のために通知した。

 同様に、経済産業省を通じて、予備校・学習塾関係者に対しても、受験生を指導する者等が不正行為に関与することがないように呼び掛けている。

 2022年度の大学入試は大学入学共通テストが2023年1月14、15の両日、共通テストの追試験が1月28、29の両日に予定されているほか、2、3月に各大学の個別入試が行われる。

参考:【文部科学省】大学入学者選抜における不正行為防止に係る周知について(依頼)

大学ジャーナルオンライン編集部

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