全国の国立大学86校に留学している外国人学生数が2022年11月で定員の8.0%まで回復し、コロナ禍前の水準に戻ったことが、国立大学協会の集計で分かった。世界各国で出入国規制が緩和されたためで、大学院の外国人留学生だけを見ると、コロナ禍前の2019年11月を上回っている。

 国立大学協会によると、2022年11月の外国人留学生数は学部1万1,507人、大学院3万5,923人の合計4万7,430人。前年同期を学部2,383人、大学院2,775人の合計5,158人上回った。定員に占める外国人留学生の割合は学部2.6%、大学院22.4%で、全体で見ると8.0%に達している。

 外国人留学生数は2012年5月の学部、大学院併せて3万5,030人から徐々に増加を続け、コロナ禍前の2019年11月に4万8,483人に達したが、その後コロナ禍で激減していた。全体の数はほぼ同水準まで回復したが、大学院の外国人留学生数3万5,923人は2019年11月の3万4,669人を超えている。

 大学の定員に占める外国人留学生の割合は2012年5月の5.8%から次第に増え、2019年11月には8.0%を数えた。その後、コロナ禍による激減のあと、再び増加に転じ、2022年11月でコロナ禍前の水準に戻った。大学院の22.4%は2019年11月の21.8%を上回っている。しかし、2020年までの10%まで増やすとした目標には届いていない。

参考:【国立大学協会】「国立大学における教育の国際化の更なる推進について」第10回フォローアップ調査結果

大学ジャーナルオンライン編集部

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