日本私立大学連盟はポストコロナ時代のオンライン授業のあり方を考える中間報告をまとめ、3月末に開かれた総会で報告した。大学のオンライン授業に設定されている単位取得数上限の緩和などを盛り込んでいる。

 私大連によると、中間報告はタイトルが「ポストコロナ時代のオンラインを活用した教育のあり方」。コロナ禍で感染拡大防止対策として急速に広がったオンライン授業について、学生の学びをより深化させるための課題や先進事例を紹介するとともに、良質なオンライン授業に必要な国の支援を求めている。
国の支援策として挙げたのは、
・オンライン授業で修得する単位数の上限緩和
・大学などのデジタル化対応に向けた財政支援
・通信利用料など学生に対する経済支援
-など。

 国の大学設置基準では、オンラインなど遠隔授業で修得する単位数の上限を60単位までと規定している。しかし、文科省は2021年、コロナ禍でオンライン授業が一気に広がったのを受け、対面授業の一部として全体の授業時間の半分以下をオンライン授業で実施する場合は、対面授業と見なして上限60単位に含めなくてよい」と各大学に通知した。

 オンライン授業を受けたあと、次の対面授業で質疑ができれば、半分以下の授業時間をオンラインで対応することが可能になるが、私大連は大学がオンライン授業の質向上を進めている中、さらにオンライン授業の活用が可能となる上限緩和が望ましいと主張している。

参考:【日本私立大学連盟】「ポストコロナ時代のオンラインを活用した教育のあり方(中間報告)」を公表しました

大学ジャーナルオンライン編集部

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