昭和女子大学は10月、家業を継承する跡取り娘を育成する女性事業継承者育成プログラム(跡取り娘人材育成コース)を開設する。2019年3月まで月1回、計6回の講座を開き、女性の活躍推進を後押しするとともに、後継者不足で廃業が相次ぐファミリービジネスの業界に一石を投じる。
昭和女子大学によると、プログラムは毎月1回、土曜日の午後に4時間の講義があり、昭和女子大学キャリアカレッジの熊平美香学院長に加え、ソーシャルキャピタルマネジメントの小林博之社長、ダイヤ精機の諏訪貴子社長、YKKAPの深田しおりIT統括部長ら経済界で活躍中の人物を講師に招き、話を聞く。
さらに、期間中にチームで女性経営者を訪問し、実際の経営についてアクティブラーニングすることも予定している。最終回は受講者1人ひとりが研究発表したあと、修了式を行う。
家業の経営に参加する予定がある女性が対象で、募集人員25人、受講料7万円。昭和女子大学ホームページに設けられた申し込みフォームから必要事項を記入のうえ、申し込む。
少子化の進展とともに、オーナー企業の後継者不足が深刻さを増し、廃業が後を絶たない。これまで跡取りは息子や婿養子が多かったが、娘が後を継ぐケースも増えている。娘が後を継いだ場合、良家の子女的な教養と同時に、決断力や統率力を持つことが欠かせない。
昭和女子大学は2014年から社会人を対象とした女性起業家養成コースを開設してきた知見を生かし、女性後継者の育成を通じてファミリービジネスの成長を図ろうと、講座の開設を企画した。