株式会社ディスコは、海外の大学で学ぶ正規留学生や交換・派遣留学生を対象に職業観や就職活動に関する調査を実施した。調査対象と有効回答数は、CFN(www.careerforum.net)に登録している日本人留学生のうち、卒業時期が2022年5月以降の585人。

 コロナ禍による渡航制限が緩和され、一時は大幅に減少した海外への留学生数も、徐々に回復傾向が見られる。ディスコでは、様々な制約を受けながらも海外の大学で学ぶ正規留学生や交換・派遣留学生を対象に、職業観や就職活動に関する調査を実施した。なお、比較可能なものに関しては、国内学生(キャリタス就活・学生モニター)の調査結果を引用しながら、その特徴を分析した。

 調査によると、「日本国外(海外)での勤務希望」について、国内学生は40.6%にとどまるのに対し、留学生は「ぜひ働きたい」が6割強(66.2%)。「どちらかといえば働きたい」(22.6%)も含めると88.8%で海外勤務への意欲は極めて高い。海外で働きたい理由を見ると「よりスキルアップできるから」(44.9%)が最も多く、次いで「給与・待遇が良いから」「将来のために勤務経験が必要だから」「より活躍できると思うから」が3割台で続き、成長志向の強さがうかがえる。

 働いてみたい国や地域は、「北米」(62.4%)が最多で、「ヨーロッパ」(56.1%)が続く。欧米は留学先としてだけでなく、就業先としての人気も高い。一方で「東南アジア」が3割を超えており(32.2%)、経済成長国でキャリアを積みたいと考える留学生も少なくない。

 志望業界については、文系の留学生は「商社(総合)」(38.2%)と「調査・コンサルタント」(37.2%)の2業界に人気が集中。国内学生は「銀行」(20.2%)が最多だが、留学生では11位(9.0%)。 理系では、留学生は「調査・コンサルタント」(44.2%)が突出。「情報処理・ソフトウエア」(25.3%)が2番目に多く、IT業界の人気が高いのは国内学生と共通しているが、「商社(総合)」も2割を超えており、国内学生との差が顕著である。

 就職先企業を選ぶ際に重視する点については、留学生・国内学生とも「給与・待遇が良い」「将来性がある」が上位2位で、留学経験にかかわらず、重視する学生が多いことがわかる。

 一方で、両者が大きく異なったのは「日本以外の国で働ける」「高いスキルが身に付く」「優秀な人材が多い」といった項目。留学生の方が大きく上回っており、自身がスキルアップできる環境を求めていることが読み取れる。「福利厚生が充実している」「休日・休暇が多い」「希望の勤務地で働ける」「業績・財務状況が良い」などの項目は、国内学生の方が上回っており、安心して働ける環境を求める学生が多いことがうかがえる。

 また、どのような採用形態に魅力を感じているのか聞くと、留学生は「ジョブ型採用」が最も多く、4割超(41.9%)。一方、国内学生は「ジョブ型採用」は2割未満(18.8%)にとどまっており、「総合職採用(メンバーシップ型)」が最多(43.7%)で志向の違いが明らかとなった。

参考:【株式会社ディスコ】海外留学生のキャリア意識と就職活動状況(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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