筑波大学の重川秀実教授のグループは小さな分子をシリコン電極で挟み、その間隔を調製することで電流の量を変化させる技術を確立させました。この技術は現在の半導体テクノロジーを新しい段階に進めるのに可能性を秘めた技術です。
現在コンピュータなどに使われている半導体技術は、約半世紀の間シリコン基板上に印刷された素子を小さくしていくことによってその性能を急激に向上させてきました。しかしあまり小さくなると素子の中を流れる電流をうまくコントロールできなくなることから、これ以上の微細化は困難であると言われています。今後も進歩を続けるためには新たな技術の開発が求められています。その候補となっているのが分子エレクトロニクスです。これまでのシリコンの素子よりはるかに小さな分子を使えば、さらなる微細化が可能になります。これを実現するには分子を電極で挟み、そこを流れる電流をコントロールすることが必要です。
重川教授らはシリコン基板上に分子を配置し、その分子に微小なシリコンの針を接続することでこれを実現しました。基盤と針を電極として使い、針の位置を動かすことで電流をコントロールすることが可能です。今後半導体素子のように針につながった無数の分子を規則正しく基板上に配置することが可能になれば、従来のエレクトロニクスの大きなブレークスルーになることが期待できます。
重川教授らはシリコン基板上に分子を配置し、その分子に微小なシリコンの針を接続することでこれを実現しました。基盤と針を電極として使い、針の位置を動かすことで電流をコントロールすることが可能です。今後半導体素子のように針につながった無数の分子を規則正しく基板上に配置することが可能になれば、従来のエレクトロニクスの大きなブレークスルーになることが期待できます。
2000年ごろまでのコンピュータの処理速度の向上は目覚ましい物でしたが、最近はあまり目立った進歩がありません。開発の方向は処理速度をあまり変えず、複数の処理を同時に行う並列化や低消費電力化にシフトしています。家庭の用途ではこれ以上の速度は必要ないとも言われていますが、4Kクラスの映像が普及すればまた需要が出てくることでしょう。逆にコンピュータ側が再び大きなスピードアップをすれば4Kのコンテンツの普及にもつながるかもしれません。