東京大学は新型コロナウイルスのワクチン、治療薬開発で知られる米モデルナ、モデルナの日本法人になるモデルナ・ジャパンと研究と教育で定期的かつ具体的な対話を推進するとした基本合意書を締結した。東京大学によると、基本合意書は東京大学とモデルナが世界最先端の研究と教育を実践することにより、産学連携を推進するとしている。

 具体的な協業項目としては、ドラッグデリバリーやメッセンジャーRNA技術を用いて発現されるタンパク質の安定化技術などを応用し、メッセンジャーRNAを用いた医薬品の拡大、コロナ禍の経験を生かした課題認識、解決策の提案、ワクチンの受容性改善、メッセンジャーRNAをベースにした医薬品のデータ作成などを挙げた。

 東京大学の藤井輝夫総長は「モデルナとは今後、メッセンジャーRNAを用いた医薬品の課題やAI(人工知能)、ロボット技術の応用、学生や若手研究者の活動機会創出など幅広いテーマで協議を進め、世界にインパクトを与える協業にしたい」とコメントした。

 モデルナのステファン・バンセルCEOは「モデルナのメッセンジャーRNA技術は進化・発展を遂げている。東京大学との協業でメッセンジャーRNA医薬品が世界にもたらす利益を最大限にしたい」としている。

参考:【東京大学】モデルナと東京大学、研究と教育分野において協業に向けた基本合意書を締結(PDF)

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