東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)は、支援先および投資先にとっての事業活動およびリアルなコミュニティの場として利用可能な大学関連スタートアップコミュニティ拠点「1stRound BASE」を設置し、その旗艦拠点として「1stRound BASE in 東大前 HiRAKU GATE」を2023年10月1日にオープンした。

 東大IPCは、東京大学周辺で培われてきたベンチャー・エコシステムをさらに発展させるべく、2つのファンドによる国内外60社を超える大学関連のスタートアップへの投資を行っている。加えて、東京大学をはじめ、筑波大学、一橋大学、早稲田大学など13大学が共催する国内最大規模の起業支援プログラム「1stRound※」、人材支援「DEEP TECH DIVE※」の取り組みなどベンチャーが求める支援提供も行っており、特に「1stRound」は、採択企業へ経営人材の育成・発掘、事業連携等のネットワークを共有することで採択先の事業の垂直立ち上げを支援している。

 また、東大IPCは、活動のハブとしてオンライン上の「IPCコミュニティ」を長年運営してきたが、今回、支援先および投資先にとっての事業活動およびリアルなコミュニティの場として利用可能な大学関連スタートアップコミュニティ拠点「1stRound BASE」を設置、その旗艦拠点として「1stRound BASE in 東大前 HiRAKU GATE」を開設した。

 「1stRound BASE in 東大前 HiRAKU GATE」が開設されたのは「東大前 HiRAKU GATE」は、2023年8月に竣工した新興出版社啓林館東京支社の新社屋。集まり、繋がり、育むことをコンセプトに、さまざまなオフィスの人々が出会い、交流することで、「創造」「独創」「共創」が随所に生まれる「三創空間」になることを目指しており、通常のテナントスペースに留まらずそのコミュニケーションを付加価値としている。新興出版社啓林館は建築計画の段階から東京大学および東大IPCと協議を重ね、東京都内では数少ないP2レベル(物理的封じ込めレベル)の実験が行えるウエットラボ機能、大小さまざまなオフィス、そして多彩なミーティングルームを併せ持つ建築物となった。

 東大IPCは、この「東大前 HiRAKU GATE」の理念に賛同し、3階および4階を「1stRound BASE」の旗艦拠点とすることを決定。コワーキングスペース、7つの個室オフィス、5つの会議室、配信スタジオ、そして東大IPCサテライトオフィスを開設する。これにより1stRound採択先、投資先、東大IPCのEIR、そしてコーポレートパートナーや多くの大学関係者が常時リアルに集まることのできる「場 (Ba)」が誕生する。東大IPCの投資先及び1stRound採択先へは、コワーキングスペースを無償提供するとともに(最長2年)個室オフィスも特別価格で提供。また、従来より行ってきた他大学のMBA交流会などの開催を通じて、大学の枠を超えた大学関連スタートアップのコミュニティ活動を活性化させるとともに、提携企業・共催大学などと共に「1stRound BASE」の全国展開も目指していく。

※「1stRound」では、過去6年半、累計68チームを採択し(2023年9月現在)、会社設立・資金調達を支援。支援後1年以内の資金調達成功率は約90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力し、68件中31件が協業に至った。
※「DEEP TECH DIVE」は、東大IPCの投資先・支援先企業を始めとしたテック系ベンチャーおよびベンチャーシーズと、テック系ベンチャーに関心のある社会人・学生・研究者が相互に交流できる、クローズドな求人マッチングプラットフォーム。

参考:【東京大学協創プラットフォーム開発株式会社】大学関連スタートアップのコミュニティ拠点 1stRound BASE in 東大前 HiRAKU GATEをオープン

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