国立大学協会は石川県金沢市で2018年度の第2回通常総会を開き、10月の財政制度審議会で財務省が示した運営費交付金の配分案に対し、反論する会長声明を決議した。運営費交付金の10%を教育や研究の評価に応じて配分するとした財務省案は日本の高等教育の崩壊をもたらしかねないと強く反発している。

 国大協によると、財務省は財政制度審議会で論文数や就職率など教育や研究の成果を評価する新しい指標を設け、運営費交付金の10%を評価に基づいて配分する提案をした。国立大学に対する公的支援は先進国トップレベルなのに、十分な成果が出ないのは運営費交付金の配分方法に問題があるからだとしている。

 これに対し、国大協は会長の山極壽一京都大学総長名の声明で、財務省が提示した国際比較の根拠に疑問を投げかけるとともに、財務省の主張通りに政策を実施すると、短期的な評価による不安定な財源が拡大し、国立大学の経営基盤を危うくすると指摘、反対の意向を強く示した。
さらに、教育や研究の成果を測る指標の設定は短期間で成果が表れないなど学問分野の特性に十分に配慮する必要があるとして、慎重な検討と施行期間も含めた入念な準備が欠かせないと主張している。

参考:【国立大学協会】国立大学協会第2回通常総会を開催(11/2)
財政制度等審議会における財務省の見解に関する会長声明(PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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