実践女子大学は、私立大学研究ブランディング事業「源氏物語研究の学際的・国際的研究拠点の形成」の一環として『源氏物語』「若菜 下」の六条院の女楽に登場する「明石の君」の装束を復元した。復元装束は2023年12月1日(金)〜12月28日(木)に開催する東京・竹橋の「丸紅ギャラリー」での企画展「源氏物語 よみがえった女房装束の美」に展示される。

 実践女子大学は源氏物語研究について創立以来の伝統と蓄積を有する。「源氏物語研究の学際的・国際的研究拠点の形成」事業では国内外の研究機関・研究者との連携のもとで学際的・国際的な研究の実施と拠点形成を行い、その一環として「明石の君」の装束を復元した。

 「明石の君」の装束の復元においては、衣紋道髙倉流宗家である高倉永佳氏の指導・監修を受け、厳密な考証を踏まえて行われ、可能な限り平安期の有識故実や風俗に忠実な再現を試みた。染色は「染司よしおか」6代目吉岡更紗氏が担当し、紫根や日本茜、苅安など平安時代に使用された染料のみで染めている。織や文様も源氏物語に登場する姫君の衣装を文献や絵巻物から読み取るだけでなく、鶴岡八幡宮や熱田神宮に納められた御神宝なども参考にしながら、当時使われたと想定されるものを再現。5年の歳月をかけて、これまで誰も目にしたことのない『源氏物語』に描かれた平安朝の女房装束を甦らせた。「重い」という印象の平安装束だが、今回は絹糸の質・太さから再検討し、平安時代の女性たちの宮廷における衣服らしい軽やかさを再現しているのも見どころのひとつだ。

 企画展では再現装束のほか、完成に至るまで関係分野の専門家が物語や絵巻、有職故実書を頼りに研究を重ねた過程を紹介する。

 12月9日(土)には、丸紅ビル3階丸紅ホールで「女房装束を見る・語る − 源氏物語の世界 −」と題し、源氏物語の世界を体感できるイベントを開催する(受付終了)。実践女子大学の横井孝名誉教授と、実践女子大学客員教授で衣紋道高倉流26世宗家の高倉永佳氏が解説し、紋道高倉流直門本部教授の永井とも子氏(実践女子大学非常勤講師)が装束の着装デモンストレーションを行う。

<企画展「源氏物語 よみがえった女房装束の美」>
【日時】2023年12月1日(金)〜12月28日(木) 10:00~17:00(受付終了16:30)
【休館日】 日曜・祝日
【場所】丸紅ギャラリー(東京・竹橋)
【入館料】一般500円(現金不可。交通系IC・クレジットカードなどのキャッシュレス決済)
※高校生以下、障がい者とその介助者1名、着物・浴衣(など和装)での来館は無料
※入館料は、全額社会福祉法人丸紅基金に寄付される

参考:【実践女子大学】【丸紅ギャラリー/実践女子大学主催】企画展「源氏物語 よみがえった女房装束の美」を開催します(12/1〜12/28)

大学ジャーナルオンライン編集部

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