2024年1月17日、北海道大学と東北大学は半導体の研究や人材育成で連携協定を結んだ。ともに半導体の大型工場が建設中、もしくは建設予定で、今後大量に必要となる半導体人材の育成、世界との競争を勝ち抜ける研究の推進でスクラムを組む。
北海道大学によると、協定の締結式は東京都千代田区であり、北海道大学の寶金清博総長と東北大学の大野英男総長が協定書に署名し、日本の半導体産業復活に向けて決意を語った。
日本の半導体産業は1980年代に米国を追い越して世界トップに躍り出たが、中国や台湾などとの競争に敗れ、2019年で世界シェアの10%まで落ち込むなど衰退が著しい。しかし、台湾企業の日本進出や中国と西側諸国の対立によるサプライチェーンからの中国外しなど日本の半導体産業に追い風が吹き始めた。
北海道では最先端半導体の国産化を目指すラピダスが千歳市で新工場建設を始めた。宮城県ではインターネット金融大手のSBIホールディングスと台湾の半導体受託生産大手の力晶積成電子製造(PSMC)が2024年後半、大衡村で工場建設に入る予定。
北海道大学と東北大学の地元で大規模な半導体生産がスタートするわけで、地域振興の面からも大きなチャンスが訪れる一方、大量の半導体人材確保など課題が残っている。これらの解決に北海道大学と東北大学が連携して当たり、人口減少と高齢化、地域産業の衰退に苦しむ北海道、東北地方の活性化に一役買う。
参考:【北海道大学】東北大学と連携協定を締結しました
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