スタディプラス株式会社のStudyplusトレンド研究所は、2023年12月6日(金)から12月8日(日)にかけて学習管理アプリ「Studyplus」上で全国の高校3年生・大学生等を対象に実施した「受験生進路モデル調査(回答者840名)」や過去に実施した調査結果をもとに『“スマホ時代”の受験生進路モデル』を作成し、公開した。

 Studyplusトレンド研究所が2022年に実施した調査では、中高生がスマートフォンを持ち始める時期は中学1年生が最も多く、SNSを利用している中高生の割合も9割を超え、デジタルツールが学生の日常生活に欠かせないものとなっている。デジタルツールが普及した影響は、受験生の学習方法や情報収集のあり方にも表れ、2022年に実施した調査では大学受験生が “スマ勉”(=スマートフォンで勉強)する割合は97.2%、大学情報も約8割が紙よりデジタル(WEB、YouTube、SNS等)で収集すると回答している。スマートフォンが普及した2010年代より前の受験生はアナログな手段での学習や進路情報の収集が主流だったが、現在はデジタルを活用する比重が高まっている。

 Studyplusトレンド研究所では、“スマホ時代”の受験生の進路決定プロセスをより詳細に掴むために、今回の調査研究を実施した。調査によると、現在の大学受験生の志望校決定までのプロセスは、大きく2つのパターンがあることがわかった。

 モデルパターンAは、「情報収集する→大学を知る・興味を持つ→比較・検討→出願・受験」。モデルパターンBは、「大学を知る・興味を持つ→情報収集する→比較・検討→出願・受験」。高校生の間でスマートフォン・SNSが普及し、日常生活の中で「大学を知る・興味を持つ」機会が増えたことで、モデルパターンBに繋がっていると考えられる。

 プロセスのうちの「情報収集する」「大学を知る・興味を持つ」について深堀りすると、「志望校を決めたタイミングで、名前を知っていた大学の数は何校あったか?」の問いに「11~20大学」が22.4%、「20大学以上」が37.7%と受験生の6割が11以上の大学を認知していた。「大学を知ったきっかけ」については、「学校や塾の先生からの紹介」が約半数、「学校の先輩・友達から」「家族から」が4割前後。4番目に回答が多いのは「YouTube」で約2割、それ以降もデジタルのチャネルが続いた。

 志望校決定の最終段階の「比較・検討」ステップ、また決定後の変化に関して調査すると、「志望校を決める際に、何校の中から検討して(迷って)大学を選択したか」については、「1~3大学」が59.6%、続いて「4~6大学」26.0%だった。「検討する(した)大学に興味を持ったきっかけ」は、「学部」が約8割。その後に「偏差値」「立地」と続く。

「受験期の春から秋にかけて検討する大学の変化があったか」については、約半数が変化があったと回答し、変化の理由は「模試等の結果がよくなかった」「オープンキャンパス等に行っての気持ちの変化」が3割を超えた。

 受験生の多くが認知している大学の数は二桁である一方で、「比較・検討」ステップでは「1~3大学」「4~6大学」程度に絞り込まれ、検討先として興味を持つに至った理由は「学部」(学びの内容)が8割を占め、「偏差値」「立地」「キャンパスの雰囲気」といった項目も重要な要素となっていることがわかる。

 調査結果から、Studyplusトレンド研究所は、スマートフォンが普及する前の受験生との対比で考えると、最大の違いは大学進学に関する情報収集、認知のきっかけとなるチャネルがYouTubeなど「デジタルシフト」した点で、この傾向は “スマホ時代”ならではだと指摘している。

 今後の受験生向けマーケティングにおいては、デジタル上でいかに受験生からアテンションを獲得するかが重要で、また、受験期の春から秋にかけて志望校を変更する傾向もみられるため、受験生を取り巻く環境を注視し、時期や内容にも考慮したコミュニケーションがより一層求められるのではないかとまとめた。

参考:【Studyplusトレンド研究所】『“スマホ時代”の受験生進路モデル』を公開、学校・塾・家族に次いで大学を知るきっかけは“YouTube” ~受験生が大学を認知・情報収集するチャネルのデジタルシフトが鮮明に~

大学ジャーナルオンライン編集部

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