2024年4月19日、日本大学短期大学部は、国際関係学部併設の三島校舎(静岡県三島市)の食物栄養学科について、2025年度以降の学生募集停止を発表した。あわせて、食物栄養学科の学生が卒業後に進学する専攻科食物栄養専攻についても2026年4月入学生の受け入れを最後に学生募集を停止する。これにより、静岡県内の栄養士養成学科は、静岡英和学院大学短期大学部のみとなる。
18歳人口が全国的に減少するなか、特に静岡県下の少子化は全国平均より深刻な状況だ。国立社会保障・人口問題研究所が2023年12月に公表した「地域別将来推計人口」によると、静岡県内の総人口は、2020年の363万3202人が45年に297万3451人になる見通し。人口増が見込まれる市区町はなく、日本大学短期大学部三島校舎の近隣にある静岡市・富士市・沼津市などの都市でも、全国平均と比べ人口減少が大きくなっている。
また、近年の四年制大学志向などにより、食物栄養学科は過去数年間入学定員が満たない状況が続いており、学校法人日本大学は慎重に検討を重ね今回の募集停止決定に至った。日本大学は、2024年度入学生を含め全ての在学生について、学生生活から進路支援までこれまで同様に万全を尽くすとしている。
なお、日本大学短期大学部は、理工学部併設の船橋校舎(建築・生活デザイン学科、ものづくり・サイエンス総合学科)と、国際関係学部併設の三島校舎(ビジネス教養学科、食物栄養学科、専攻科食物栄養専攻)がある。ビジネス教養学科は引き続き募集を継続する。
短期大学の栄養士養成学科は2025年度から募集停止が相次いでいる。短期大学全体の募集停止に伴い、これまで鈴鹿大学短期大学部生活コミュニケーション学科食物栄養学専攻(三重県)、武庫川女子大学短期大学部食生活学科(兵庫県)、奈良佐保短期大学生活未来科食物栄養コース(奈良県)、美作大学短期大学部栄養学科(岡山県)、純真短期大学食物栄養学科(福岡県)の5つが募集を停止しており、日本大学短期大学部食物栄養学科で6つめを数える。
参考:【日本大学】日本大学短期大学部食物栄養学科の学生募集の停止(令和7年度以降)並びに 専攻科食物栄養専攻の学生募集の停止(令和9年度以降)について