京都大学を中心とする共同研究グループは、宮古島に設置した超低コストな小型望遠鏡を用いた観測によって、太陽系の果てに、太陽系最古の始原天体「微惑星」の生き残りと推定される極めて小さなサイズの天体の発見に史上初めて成功した。

 地球を含む太陽系の惑星は、太陽系誕生時に大量に存在した半径1-10 km程度のサイズの小天体「微惑星」が、衝突・合体を繰り返して現在の大きさまで成長したと考えられている。こうした微惑星の一部は成長過程から取り残され、現在においても、海王星より遠方の太陽系の果て「エッジワース・カイパーベルト」(以下、カイパーベルト)という領域に生き残っていると予見されてきた。しかしながら、微小なカイパーベルト天体は見かけの明るさが暗すぎて、最先端の望遠鏡を用いても直接観測は不可能だったため、これまでに発見例はなかった。

 
 今回、同グループは、現代の観測天文学分野においては異例の小規模かつ超低予算なプロジェクトながら、研究者のアイデアの積み重ねによって、巨大望遠鏡でも全く歯が立たなかった、太陽系の果てにある小さな始原天体の発見に史上初めて成功した。

 本発見は、小さなサイズの始原天体が現在の太陽系の果てに大量に生き残っており、それらが彗星の起源になっていることを示唆する初の観測結果であり、今後、「太陽系はどこまで広がっており、その果てに何があるのか?」などの疑問が明らかになることが期待される。

論文情報:【Nature Astronomy】A kilometre-sized Kuiper belt object discovered by stellar occultation using amateur telescopes

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大学ジャーナルオンライン編集部

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