米ニューヨーク・タイムズ紙が「2024年に行くべき52カ所」に山口県山口市を選出したことで、山口大学経済学部の加藤真也研究室が山口県の特産品や食材に与える観光客増加の経済効果を算出したところ、21億6,200万円に上ることが分かった。
山口大学によると、調査は研究室を主宰する加藤真也准教授と研究室の学生が山口市を訪れた観光客246人と山口市の飲食店とホテル合わせて37施設から聞き取りをして経済効果を弾き出した。
その結果、2024年1年間に発生する経済効果は、フグが3億5,600万円、地酒が4億9,000万円、瓦そばが3億7,600万円、外郎が3億600万円、夏ミカンが1億3,500万円と出た。これらを合計した山口県の特産品や食材に与える経済効果は21億6,200万円となった。
加藤真也研究室は5月、米ニューヨーク・タイムズ紙の選出による山口県全体の経済効果を89億9,200万円と試算したが、そのうちの4分の1近い額が山口県の食に対するものと分かった。
米ニューヨーク・タイムズ紙は毎年、旅行先として勧める場所を順位付けして公表している。2024年分は皆既日食が見られる北米が1位で、五輪があるフランスのパリが2位、「西の京」と呼ばれて美しい寺社が多い山口市が3位に選ばれた。2023年に2位に入った岩手県盛岡市は訪日外国人観光客が増え、マンション価格が上昇した。山口市にも同様の波及効果があるかどうか、観光業界や不動産業界の注目が集まっている。
参考:【山口大学】「山口の食」による経済効果は21億6,200万円 山口市のニューヨーク・タイムズ「2024年に行くべき52カ所」選出の効果
【The New York Times】52 Places to Go in 2024