2024年9月26日、国際ファッション専門職大学の学生たちがニューヨークにて開催されたテキスタイルの国際的な展示会「New York Textile Month」に参加し、福岡県の補助事業「弟子入りプログラム」(海外のアーティストに久留米絣の技術を伝えるプロジェクト)の一環として、日本の伝統綿織物「久留米絣(くるめかすり)」の織元である坂田織物との展示発表を行った。
「New York Textile Month」は、テキスタイルの多様性と文化的意義を祝うイベントでファッション、インテリア、アートなど、さまざまな分野におけるテキスタイルを中心に、展示会、トーク、ワークショップ、デモンストレーションなどが行われる。
国際ファッション専門職大学では、日本各地の繊維素材や染織技術の魅力を見出し、産地と連携しながら海外へ新しいファッション知財として発信することを目的としたカリキュラムに取り組んでおり、学生たちは久留米絣のパイオニアである坂田織物(福岡県八女郡)にて実習を行ってきた。
会場では、自ら企画した久留米絣のテキスタイルやハギレや括り糸をアップサイクルしたドレスなどの展示、坂田織物との取り組みについてプレゼンテーションを行った。鮮やかな染物には、ダルマやおかめなどのキャラクターがあしらわれ、サブカルチャーとしての久留米絣の新たな価値を提案。展示会には、ファッション業界関係者含めさまざまな人々が訪れ、久留米絣という伝統的な素材を現代的な視点で捉え直したことに対して、高い評価を得た。
また、学生たちは展示発表だけでなく、ニューヨークを代表するファッション・アート専門の大学で世界3大ファッションスクールの一つとして知られるパーソンズ美術大学の授業にも参加。伝統を守るだけでなく、現代のマーケットに合ったものを提案する坂田織物による特別授業で、学生たちのグローバルな意識や視野を大きく広げる経験となった。
参考:【学校法人 日本教育財団】ニューヨークの国際展示会に国際ファッション専門職大学の学生が参加!日本の伝統綿織物「久留米絣」の新たな価値を発信