11月に国内第1号の国際卓越研究大学に認定された東北大学の今後25年間の事業計画が、阿部俊子文部科学相から認可された。単なる個別の研究振興ではなく、東北大学が世界の一流大学と競い合いながら成長していくシステム改革に主眼を置いた内容で、これを機に東北大学は国際卓越研究大学として本格的なスタートを切る。
東北大学によると、国際卓越研究大学は国が設立した10兆円規模の大学ファンド運用益を生かし、世界トップレベルの研究水準に向けて重点支援を受ける。東北大学が国内第1号として認定され、約150億円が初年度の支援として給付される見通し。
事業計画では、材料科学や未来型医療、災害科学などの研究強化を図り、持続可能な社会構築とイノベーション創出のけん引役を目指すとしている。
大学運営を監督する新組織の運営方針会議にはフランスの国立大学副学長の女性を招聘するなど国際化を図る一方、准教授や助教が独立して研究を進めることができる態勢を築き、待遇面でも世界のトップ研究者を引きつける環境を目指す。
重点目標としては発表する論文数を今後25年間で現在の約6,800本を3.5倍の2万4,000本に、学部の留学生比率を2%から20%に挙げることなどを掲げている。