新成人の男女交際経験や結婚願望が過去最低水準になっていることが、結婚相手紹介サービス・オーネットのアンケート調査で分かった。オーネットは高校入学時がコロナ禍と重なり、異性への意識が高まった時期に交際機会が減少したことが影響したとみている。

 調査は2024年11~12月、2025年に成人式を迎える2004年4月2日~2005年4月1日生まれの男女を対象にインターネットを通じて実施、男性170人、女性240人の回答を集計して分析した。

 それによると、男女交際の経験は男性が53.5%とほぼ前年(53.1%)並みだったのに対し、女性は53.8%で、前年の70.2%から大きく低下した。「現在、交際相手がいる」と答えた人は、男性が29.4%で前年の25.2%を上回ったが、女性は26.7%と前年の33.7%から減少している。交際相手と知り合った場所は大学や専門学校が26.3%で最も多かった。

 異性と積極的に交際したいかどうかに関しては、51.7%が「交際したい」と答え、過去最高の高さを示した。コロナ禍で出会いの機会を失った経験から、これからの出会いに強い期待を持っていることがうかがえた。

 結婚については「早くしたい」「いずれはしたい」と答えた人が73.2%で、過去最低水準となった。結婚を希望する年齢は25~28歳に回答が集中した。結婚したい理由としては「好きな人といっしょにいたい」「家族がいると幸せ」「子どもがほしい」が多かった。

 「結婚したい」と答えた人の割合は1996年から2001年に85~90%、2002年以降は75~85%で推移している。しかし、2016年以降は下限値が75%を下回る傾向が見え、新成人の結婚願望が少しずつ低下している。

 「将来子供が欲しいですか?」という質問について、「欲しい」と選択した割合は、全体で64.7%、男性64.3%、女性64.9%。1996年の93%をピークに減少し続け、経年推移の概要としては2015年頃より65%前後で推移。2024年に前年の64.1%から一時的に58.9%と過去最低の割合に下降したのち、今回の2025年調査で64.7%に回復した。

 一方、「わからない」と選択した割合は、全体で22.5%、男性25.7%、女性20.1%となり、「欲しくない」を上回った。成人式を迎える段階において将来の自身の結婚、さらには子供についてまだ明確に考えられていない男女が一定数いることが伺える。

参考:【オーネット】【第30回】2025年「新成人」の恋愛・結婚に関する意識調査

大学ジャーナルオンライン編集部

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