医療創生大学いわきキャンパス(福島県いわき市)を運営する学校法人医療創生大学は理事会を開き、2026年度から看護、心理、健康医療科学の3学部を総合医療学部(仮称)に統合するとともに、薬学部の募集を停止することを決めた。急激な18歳人口の減少で定員割れが常態化しているためで、大学存続に向けた苦しい決断を下した。
医療創生大学によると、いわきキャンパスの4学部は2024年5月現在、薬学部が収容定員450人に対して学生数269人、看護学部が320人に対して210人、心理学部が240人に対して169人、健康医療科学部が400人に対して313人と、定員が未充足の状態にある。
特に2007年度設置の薬学部は入学定員を満たしたのが2015年度だけという状況で、定員数を削減しても厳しい状態が続いている。福島県の18歳人口が急激に減少していることもあり、今後も充足が見込めないと判断した。
医療創生大学は千葉県柏市に本部と国際看護学部、いわき市に薬学、看護、心理、健康医療科学の4学部を置く。いわきキャンパスはいわき市が誘致し、1987年に開学したいわき明星大学が前身。理工学部と人文学部を置いてスタートしたが、大幅な定員割れが続いて大学運営が厳しくなったことから、2019年に医療創生大学に名称を変更し、医療系人材の育成に特化した大学に転換している。