近畿大学は、キャッシュレス決済の比率を2025年までに40%程度に引き上げることを目指す、経済産業省の「キャッシュレス・ビジョン」をうけ、経営学部1年生597名を対象に、大学生のキャッシュレス決済利用実態を調査した。

 近畿大学では、「キャッシュレス・ビジョン」に基づき、学生に対するキャッシュレス決済の認知向上や、新しい技術に触れる機会の提供を目的に、2018年11月から学内の食堂などで「LINE Pay」で決済できるになった。また、日本の大学として初めて、2017年4月からの入学生約7,200人全員にVISAプリペイド機能付き学生証を発行。キャッシュレス化への取組みを積極的に行っている。

 調査によると、経営学部1年生597名のキャッシュレス決済利用率は68.2%。しかし、「ほぼ毎日」利用しているユーザーは全体の5.0%に留まり、現状は日常的な決済手段として用いられる状況には至っていないことがわかった。また、媒体毎の認知・利用状況については交通系 ICカードの認知・利用率が最も高く、次いでクレジットカード、デビットカードだった。一方で「LINE Pay」や「PayPay」等スマートフォン決済は認知度は高いものの利用率は低く、今後の普及に向けては単純な周知広報以外の施策が必要であると考えられる。どの程度の金額帯がキャッシュレス決済に適していると考えるか聞くと、39.7%の学生が10,000円以上と回答し、100円未満と回答した学生は9.9%と極めて少数だった。一般的にキャッシュレス決済のメリット・特徴としては小銭を扱う煩わしさが無いという“コインレス”が挙げられるが、学生にとってのキャッシュレスは、高額紙幣を持ち歩かないで済む「ビルレス(紙幣レス)」としての意識が強く、クレジットカード等のイメージに近いようだ。

 今後、近畿大学経営学部鞆研究室とLINE Pay株式会社は若年層へのキャッシュレス決済普及に関する共同研究を実施する方向で協議を開始。また、追加調査で、学生がキャッシュレス決済を積極的に利用しない原因として決済事業者への不信感等が挙げられており、どのような要因が不信感の原因となるのか、またどのようにすれば不信感を取り除きキャッシュレス決済の利用へと繋がるのかについての研究を2019年4月から実施する予定。

参考:【近畿大学】大学生のキャッシュレス決済利用実態を調査 調査結果を基に、企業との協働で普及策検討へ

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