近畿大学は、過去5年間の学生団体(体育会、文化会、学友会連合会、各学部自治会、独立団体、学部学生部会など)の新入部員数と入部理由を調査した。

 近畿大学では、東大阪キャンパスにおける学生団体(体育会、文化会、学友会連合会、各学部自治会、独立団体、学部学生部会など)の新入部員数を毎年5月10日時点で調査している。その結果、2020年度は、コロナ禍以前の3年間の平均と比べて70%減の442人(同年東大阪キャンパス入学者数:5854人)、2021年度は46%減となる802人(同年東大阪キャンパス入学者数:6122人)だったことが分かった。

 2020年度は入学式がオンラインで開催され、緊急事態宣言によって授業もオンラインに切り替わったことで、新入生が大学に来ることがなく、学生団体が勧誘活動を行う機会もなかった。また、突然のことでオンラインに切り替えた勧誘活動では十分な対応ができなかったことやSNSでの発信が遅れたことも原因にあげられる。

 新入部員の数の減少により、選手層が薄くなって戦力低下が懸念されるうえ、マネージャーが少なくなって部内の運営に支障をきたす団体もでている。そのほか、庶務の引継ぎや技術の指導がスムーズに行えない、最上級生になったときに1人が複数の役職を兼務しなければならないという課題や、部員数が足りず廃部の危機に瀕した団体もあった。

 一方で、2021年度の入部は前年度比で1.8倍に上り、新入部員998人を対象に行ったアンケート調査(回答492人)によると、Twitter、Instagram、YouTubeなどのSNSが入部のきっかけとなったという新入生が35%いた。勧誘がオンラインに移行し、それがうまく機能し始めていることがわかる。

 各学生団体はSNSを用いて活動報告をするだけでなく、質問を受け付けたりZoomでの説明会を行うなど、新入生と接触をする機会を増やすために工夫を凝らしていた。また、2021年は入学式を対面形式で開催したことも新入生の加入者数増加に寄与したと考えられる。

参考:【近畿大学】体育会・文化会クラブなど学生団体の新入部員数を調査 コロナ禍の2年間は新入部員が大幅に減少

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