美作大学(岡山県津山市)は、国公立大学に合格して進学を決めた美作大学の入試合格者に対し、納付した入学金の全額返還を決めた。文部科学省が6月に文部科学相所管学校法人の代表者らに送付した要請文書に従った措置で、2026年3月末まで返還申請を受け付ける。

 美作大学によると、入学金返還の対象となる入試は総合型選抜の併願区分、学校推薦型選抜の一般公募、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜。各入試の合格者のうち、国公立大学入試に合格し、その大学へ進学を決めた受験生に対し、納付した入学金を全額返還する。

 返還に必要な書類は国公立大学受験票と合格通知のコピー、美作大学所定用紙に記載した入学辞退届。内容を確認後、速やかに返還するが、振込手数料は受験生の負担となる。申請期限は2026年3月末。

 美作大学は大正時代の1915年、津山高等裁縫学校として設立され、1967年に美作女子大学を開校、2003年に共学化して美作大学と改称した。現在は生活科学部と大学院生活科学研究科、人間発達学研究科を置く。津山市内唯一の大学であり、2024年に津山市へ公立化を要請し、津山市は公立化の是非を議論する有識者会議を設置、2025年6月から本格的な議論に入っている。

参考:【美作大学】入学金に係る受験生の負担軽減について
【文部科学省】私立大学における入学料に係る学生の負担軽減等について(通知)(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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