2019年5月4日、国内企業単独で開発した観測ロケットが初めて宇宙空間に到達した。ロケットには中部大学が開発した小型GPS受信機を搭載。正確な位置計測により宇宙到達が確認された。

 この観測ロケット「MOMO(モモ)」3号機は、実業家の堀江貴文氏らが1997年に創業したロケット開発のベンチャー、インターステラテクノロジズ株式会社が開発。同機は5月4日5時45分、同社実験場から発射。約120秒のエンジンの燃焼を正常に終え、約240秒後に地上100キロメートルの宇宙に到達した。その後、発射位置から数十キロメートル離れた海面に着水。飛行実験は成功した。

 ロケットには全地球測位システム(GPS)用の受信機を搭載。中部大学工学部宇宙航空工学科の海老沼拓史准教授が開発したもので、名称は「Firefly(ファイアフライ)」(ホタルの意)。これにより飛行中の速度変化が大きいMOMO3号機の位置を正確に計測し、地上管制局に高度100kmの宇宙到達をリアルタイムに知らせることに成功した。

 GPS受信機は、縦22ミリメートル・横17ミリメートル・厚さ3ミリメートルの切手サイズ。利用拡大のため、低価格のカーナビテーションシステム用を改良。独自開発のアルゴリズムにより、ロケットの速度が急激に変化してもGPS衛星からの電波を正確に捕捉できる。

 現在、超小型衛星の打ち上げ需要が増加し、民間企業による小型ロケット開発の競争が激化。しかし、ロケットの測位には地上レーダーを通常用いるが、民間企業が独自に高価なレーダー局を建設・維持することは難しい。そのため、中部大学開発の小型GPS受信機が、従来の地上レーダーに取って代わる技術として期待される。

参考:【中部大学】日本企業開発の観測ロケットが初めて宇宙に到達 位置計測に中部大学の小型GPS受信機 (海老沼拓史准教授)

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