山口大学大学院創成科学研究科の永嶌真理子准教授らのグループが、イタリアのCerchiara鉱山から新鉱物を発見した。

 この鉱物は2019年4月8日、国際鉱物学連合(International Mineralogical Association)の新鉱物・命名・分類委員会(Commission on New Minerals, Nomenclature and Classification)の審査で新鉱物であることが正式に承認され、「アルミノ杉石」と命名された。1976年に村上允英山口大学名誉教授が愛媛県岩城島で発見した鉱物「杉石」の亜種だといい、美しい紫色が特徴。「杉石」は、村上名誉教授の恩師である杉健一九州大学教授にちなんで命名されたもので、世界では「Sugilite」と呼ばれ、宝石としても知られている。

 永嶌真理子准教授はこれまで、岩城島を中心にリチウムを含む鉱物の研究を続けており、田野畑石(2007年)、ランタンバナジウム褐簾石(2012年)、ランタンフェリ赤坂石(2013年)、ランタンフェリアンドロス石(2013年)、Perettiite-(Y)(2014年)、村上石(2016年)の発見に関わった。7つ目の新鉱物発見となった今回は、イタリアのCerchiara鉱山の試料を詳細に分析している過程で、地元では「杉石」と思いこまれていた鉱物を、新鉱物と見抜いた。

 発見されたアルミノ杉石は杉石のアルミニウム置換体で、マンガンやリチウムを多く含んでいるという。装飾品としてだけでなく、世界的なバッテリー需要の高まりの中、リチウムを含む鉱物資源としても注目されると考えられる。

 永嶌准教授は今後、アルミノ杉石の生成条件などの詳細を明らかにしていきたいと話している。

参考:【山口大学】永嶌真理子准教授らのグループがイタリアの Cerchiara 鉱山から新鉱物「アルミノ杉石」を発見!(PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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