学校法人大阪医科薬科大学傘下の大阪医科大学と大阪薬科大学は、2021年4月の統合を目指して2020年3月に文部科学省へ申請することを決めた。18歳人口の減少を見据えて両校を運営する学校法人が2016年に先行して合併し、共同研究や学生の交流を進めていた。
学校法人大阪医科薬科大学によると、新大学名は大阪医科薬科大学(仮称)で、次世代を担う良質な医療人の育成と、国内有数の医療系総合大学を目指す。両校はともに大阪府高槻市にキャンパスを置く。大阪医科大学は学生数約1,000人で、医学部と看護学部を持つ。大阪薬科大学は薬学部に学生約1,900人が在籍している。
今後、在学生や保護者、受験生らに統合内容の説明を始めるが、統合後の薬学部は現在の大阪薬科大学の教育課程、キャンパス、学費、奨学金制度、教員組織などをそのまま引き継ぐ計画。
内閣府によると、18歳人口は1992年度に205万人いたものの、少子化の進行によって2014年度に118万人まで減った。今後は2024年度に110万人を割り、2031年度に100万人以下に落ち込むと推計されている。
この影響を受けて全国の私立大学のうち、約4割に当たる210校が既に定員割れし、事業活動収支が赤字の私立大学も全体の約4割に達した。今後、地方の人口減少が加速すると予測されていることから、廃止を余儀なくされる地方の私立大学が続くとみられている。