東北大学、熊本大学、大阪府立大学、立教大学の4校が実施する「産学連携教育イノベーター育成コンソーシアム」が、文部科学省が推進する持続的な産学共同人材育成システム構築事業に採択された。産業界や地方自治体での経験を生かした実務家教員を養成する事業で、東北大学が中核拠点となる。
東北大学によると、コンソーシアムには4校のほか、企業からパナソニック、アゴラ・ステーション、三菱電機、りそな銀行、七十七銀行など、自治体から大阪府、宮城県、仙台市、東京都豊島区、経済団体から経済同友会インターンシップ推進協会、埼玉県経営者協会が連携する。
事業は社会人の学び直しに必要な実務家教員を養成するのが目的で、受講の対象者は大学卒業者と同等の学力を持ち、5年以上の実務経験がある社会人。4大学共通のオンライン研修で基礎を学んだあと、集合研修や各大学の強みを生かした専門教育力育成コースで専門性を育成する。総学修時間は自宅学修を含めて60時間以上となる。
専門性育成の4コースは東北大学が産学連携リベラルアーツ教育力育成コース、熊本大学がインストラクショナルデザイン指導力育成コース、大阪府立大学がアントレプレナーシップ教育力育成コース、立教大学がリーダーシップ開発力育成コースを予定している。さらに、文科省が採択した4つの実務家教員育成研修プログラムの取りまとめをするナショナルセンターの役割も果たす。
実務家教員は企業や自治体での経験を生かして教育研究の指導をする教員で、専門職大学や専門職大学院のスタートで需要が高まり、最近では新任教員の2-3割が該当する。
参考:【東北大学】文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」運営拠点及び中核拠点に採択されました。(PDF)