東京大学とサウジアラビアのミスク財団はムハンマド・ビン・サルマンセンター設立の覚書に調印した。日本とサウジアラビアが結んだ「日・サウジ・ビジョン2030」に基づき、サウジアラビアの学生支援で協力連携を推進するのが目的。
東京大学によると、調印式は東京大学の五神真総長、バデル・アル・アサーケルミスク財団イニシアティブセンター会長、ナーイフ・アル・ファハーディ在日サウジアラビア大使が出席して開かれた。
アサーケル会長は「両国の関係は既に強固で特別なものだが、今回の覚書調印で科学技術や研究、教育の分野で協力が促進されることは間違いない」と期待を表明した。これに対し、五神総長はサウジアラビアとの継続的な協力関係に感謝の意を表し、「関係のさらなる発展を期待する」と述べた。
サルマンセンターはビッグデータやサイバーセキュリティ、再生可能エネルギー、ロボット技術、医療など多分野で日本とサウジアラビアのイノベーションを支援する方針。東京大学で学ぶサウジアラビア出身の学生に対しても支援を計画している。
ミスク財団は2011年、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子によって設立された非営利団体。サウジアラビアの学生に対し、奨学金を贈るとともに、世界のトップ級の大学を支援することを通じ、サウジアラビアの人材育成や経済発展を目指している。