千葉商科大学は気候非常事態宣言の文書に署名した。この文書は環境問題に取り組む高等教育機関の国際的な3機関である「EAUC」(大学環境協会・イギリス)、「Second Nature」(高等教育気候行動推進団体・アメリカ)、「Youth and Education Alliance」(国連環境計画)が発出。日本の大学が署名するのは、千葉商科大学が初となる。
この文書(Higher and Further Education Institutions across the globe declare Climate Emergency)では、学生とともに危機に対処するため、次の3つの計画に着手することとしている。
1.遅くとも 2030 年または 2050 年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出と吸収が プラスマイナスゼロ)になることを約束する。
2.気候変動の研究と能力開発のためにより多くのリソースを動員する。
3.学内はもとより地域・社会に向けても、環境教育や持続可能性(サステナビリティ)教育 の提供を増やす。
なお、今回の署名は、この共同宣言を主導する1機関であるUNEPが2019年7月10日に発表した「6大陸の7,000 以上の高等教育機関が、気候非常事態の共同宣言に合意した」ことへの合意を表明した形になる。
署名に関して、原科幸彦学長は 「大学は智の府として社会に情報を発信しますが、行動が伴わなければなりません。気候変動に対しても大学自らが脱炭素社会に向けた活動を行い、教育研究に生かすことが必要です。」と語り、他の大学にも呼びかけ、大学コミュニティからも脱炭素化の輪を広げるとしている。
千葉商科大学は2019年9月に「SDGs 行動憲章」を策定し、翌10月には「激化する気候変動に対する緊急メッセージ」を発出。日本初の自然エネルギー100%大学として、気候変動対策を積極的に研究・実践してきた。今回の合意によりカーボンニュートラルへの目標を2025年に設定し、引き続き、国内外に向けて自然エネルギー100%社会の構築に向けて活動する。