2020年4月3日、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、感染症の専門家とクラウドファンディングサービスを運営するREADYFOR(レディーフォー)株式会社が感染防止対策を支援する基金を設立し、インターネット上で寄附金の募集を始めた。同時に、本基金による助成先の募集も行っている。

 READYFORによると、今回設立された「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」は、東北大学大学院歯学研究科の小坂健教授が発起人代表、READYFOR株式会社の米良はるか代表らが発起人を務めるほか、有志の会には北海道大学大学院医学研究院の西浦博教授、国際医療福祉大学大学院医学研究科の和田耕治教授、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長らが名を連ねる。

 集めた寄附金は、新型コロナの感染防止に取り組む医療、介護施設や休校措置の影響を受けた子どもたちを支援する個人・団体・事業者・医療機関・自治体などに助成する。寄付金は基金による審査・助成決定を経て最短14日で助成先に届く。マスクなど必要物資のほか、医療用防護服、人工呼吸器の確保、新型コロナ研究費などに充てる。

 寄附の目標金額は設定しておらず、2020年7月2日まで専用ページで受け付ける。助成件数は30~50件、助成総額は1億円程度を想定している。事業の公益性や団体の信頼度、助成金の必要性などを審査して助成先を決める。

 新型コロナ感染症が急激に拡大する中、医療現場では防護服が不足しているほか、介護施設や高齢者施設にウイルスを持ち込まないための対策も急を要している。さらに、長引く休校で子どもたちの心のケアも急いで進める必要が出ている。

 寄附は1000円から可能。最前線で新型コロナウイルス感染症の防止拡大に取り組む人々への謝意とともに、4月7日午前7時の段階で、37,584,000円が集まっている。

参考:【READYFOR株式会社】『新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金』を設立・支援募集を開始。
【基金ページ】新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金

大学ジャーナルオンライン編集部

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