2020年4月12日、昭和女子大学はグローバルビジネス学部の学生による「オンライン授業の受講環境の実態調査」の結果を公表した。その結果、学びの公平さを保つための環境整備に課題があることがわかった。

 新型コロナウイルス感染拡大のため、大学は政府の非常事態宣言に基づく休業要請の対象となっている。そのため多くの大学で遠隔授業が予定されているが、学生側からは「自宅で適切に受講できる環境にない」と不安の声が上がっている。

 そこで4月24日からオンライン授業を予定している昭和女子大学では、新学期開始に先立ち、受講環境について学生自らが実態調査を行った。グローバルビジネス学部会計ファイナンス学科高木ゼミに所属する3、4年次のゼミ生が、同学部生中心に協力を呼びかけて行ったもので、ガイダンス期間の10~11日の2日間アンケートを実施し、全学部の全学年155人から回答を得た。

 調査の結果、ごくわずかながら自宅にネットワーク環境を持っていない学生がおり、36%の学生は自宅の通信環境を把握していないことがわかった。また、通常の授業ではプリント類が配布されるが、自宅にプリンターがない学生も23%にのぼる。学生の86%はオンラインでの受講はこれまで経験がない。

 調査にあたった学生たちは、これらの結果を分析し(1)取得単位数によっては通信容量が足りず、受講できない学生が生まれる(特に格安SIM利用者や、25歳以下利用者登録していない学生)、(2)外出自粛でネットサーフィンをしていることで使用量の上限に達して勉学に使えない、(3)ネットワーク環境の通信量制限を把握していない学生がいる、(4)PCやプリンターを持っていない学生の対応、(5)オンライン授業未経験の学生が9割存在する 等の問題を指摘した。

 指導にあたった高木俊雄准教授は「資料を印刷してもらって、メモを書いてもらいながら授業と考えていたが、プリンターを持っていない学生が予想以上に多かった。また、少数ではあるが、携帯でしかオンライン授業にアクセスできない人もおり、画面の見え方などで差が生じてしまうことへの配慮も必要になる」と話している。

調査の資料・詳細については解説動画(YouTube)と調査資料(PDF)で確認できる。

参考:【YouTube】昭和女子大学高木ゼミ【大学関係者必見!】《大学生ネット環境の実態》オンライン授業におけるアンケート調査

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大学ジャーナルオンライン編集部

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